2017/03/15 【経済・統計】 中国:政協委員が「ワイン減税」提言、消費税撤廃など要求

 国産ワインの競争力引き上げに向けた「ワイン減税」を求める声が中国国内で高まっている。寧夏回族自治区政治協商委員会の張守志・副主席と、中華全国帰国華僑連合会の朱奕竜・副主席は全国政治協商会議で同減税策の導入を提案した。消費税(「贅沢品」だけにかかる特別税)撤廃と、増値税の税率17→13%の引き下げを求めている。21世紀経済報道が15日付で伝えた。
 張副主席によると、世界のワイン生産国はいずれもワインを「農産品」とみなし、各種の農業補助と優遇税制を適用している。一方、中国は「工業製品」に分類。消費税(税率10%)、増値税(同17%)、付加税(同7%)、所得税(同25%)を課している。1本150人民元で販売される国産ワインの場合、消費税と増値税だけで価格の25%に相当する37人民元の税金がかかる計算だ。山東省煙台市葡萄・葡萄酒局の張旭・副局長によれば、すべての税項目を加えると、生産から販売の全過程に係るワイン産業の税負担は販売収入の3割水準に相当する。市場参入ハードルの高さや、生産ライセンス審査の煩雑さなども中国ワイン業界の成長を阻害してきたという。
 こうしたなか、海外輸入ワインに比べて中国産ワインはコストパフォーマンスが低い。海外産ワインとの競争で、一段と劣勢に立たされることが予想される。チリ、ニュージーランド、オーストラリアなどで生産された海外産ワインは、中国と締結した自由貿易協定(FTA)に基づき、最終的に「ゼロ関税」が適用される予定。これらのワインメーカーが中国で販売攻勢を強めることは必至だ。
 国家統計局のまとめによると、中国の2016年ワイン生産量は、前年比1%減の113万7000キロリットルに縮小した。13年以降、4年連続で前年割れを強いられている。その半面で税関統計によれば、中国のワイン(瓶詰め)輸入量は昨年に前年比21.8%増の40万キロリットルに拡大した。輸入額は同17.12%増の21億9400万米ドル(約2467億円)に膨らんでいる。輸入ワインの1リットル当たり販売単価は同年平均で1.56米ドルと、前年に比べて3.8%低下した。

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