2017/03/16 【経済・統計】 中国:「ネット通販商品届かず」経験者8割、決済後の注文不成立も

 中国で利用が急速に拡大しているインターネット通販に関して、注文商品が届かないというトラブルが続出している実態が明らかになった。料金を支払ったにも関わらず、サイト側の都合で注文が不成立のまま放置されるケースも報告されている。北京商報が15日付で伝えた。
 3月15日の「世界消費者権利デー」を前に北京市消費者協会は、ネット注文がサイト側によって一方的にキャンセルされる事例を調査。その結果を14日に発表した。同調査では、回答者3484人のうち、81.4%を占める2836人が「ネット注文した商品が届かなかった経験がある」と回答している。
 いずれもサイト側の都合で注文が無効化された。注文商品は服・アクセサリー、バッグ、書籍などに集中。「欠品」や「消費者の操作ミス」によって注文不成立に陥っていた。
 なかでも名指しで問題視されたのは、米アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」を代理販売する通販サイト。同サイトは上海威富服飾有限公司が運営している。今回の調査だけでも、注文不成立のトラブルが21件報告された。いずれの消費者も、「ダウンジャケットを購入注文して決済まで行ったものの、システム故障を理由にサイト側によって注文が無効化された」と訴えている。この調査結果は運営サイドの上海威富服飾に伝えられたものの、現時点で有効な解決策が示されていないという。
 これらトラブルが頻発する要因としては、通販サイトが設ける利用規約の問題が指摘された。今回調査を行った大手通販サイト8社のうち6社は利用規約の中で、「消費者が商品・決済を完了した時点で契約はまだ不成立の状態にある」と規定。「ネットショップから商品発送のメール通知が届いて初めて契約成立とみなす」と記していた。さらに一部サイトは、「欠品によって消費者にもたらされた損失・損害は、いかなる場合であってもサイト側に責任はない」とする免責事項も設けている。
 サイト側が原因による注文不成立に関して、対外経貿大学法学院の蘇号朋・教授は違法性を指摘。消費者を騙す詐欺行為に当たる可能性に言及した。
 ネット通販などの普及に伴って、中国の16年宅配数は、前年比51.4%増の312億8000億件に拡大。配達収入は43.5%増の3974億4000万人民元に伸びた。15年の実績では、年間売上高が100億人民元を超えた企業は8社。うち7社は200億人民元を上回った。なかでも順豊快逓(S.F.エクスプレス)は約480億人民元(7930億円)に成長している。

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