2017/03/17 【経済・統計】 中国:「ナンバー確保」でまず低価格EV購入、無駄な買い物に

 北京市が交付している「新エネルギー車」専用ナンバープレートに需要が殺到している。取得が容易な新エネ車向けナンバーに対し、ガソリン車ナンバーの抽選に漏れた消費者が目を向け始めたためだ。しかし、以前は簡単に取得できた新エネ車向けナンバーも次第に入手困難になりつつある。こうしたなか、ひとまず新エネ車ナンバーを取得しておこうとする「ナンバー確保族」が市内に出現した。これら消費者は、経済的負担が少ない低価格の小型電気自動車(EV)を購入対象に選ぶ傾向が強い。しかし小型EVは航続距離が短く、実用性に欠けるのが現状。EVを購入しても、日常的に使用しないケースが続出しているという。北京晩報が17日付で伝えた。
 自動車販売店も「ナンバー確保族」をターゲットに、小型EVの販促を強化。EV購入を検討している客に、安価モデルを積極的に売り込む商法だ。しかしこうした低位モデルは、さまざまなデメリットも抱えている。そこで店員が強調するのは、EVの技術進歩の早さだ。毎日の通勤向けに、まずは超安価なEVを買うように薦める。「航続距離が長い高性能EVが発売されるを待って、それに買い替えれば良い」といったセールトークを繰り広げるという。
 ただ、店員に薦められるままに廉価版EVを購入した客は、そろって「後悔」を口にしている。わずか数十キロを走行するだけで充電切れとなり、車としての用途をなさないためだ。充電の不便さを訴える声も多い。急速充電に対応していないため、フル充電に7時間も要するという。廉価版EVはまた、公共充電器の規格に対応していないモデルが多数ある。
 車両総量規制の一環として、北京市当局は自動車ナンバープレートの抽選制度導入している。2017年の交付枠に関しては、先ごろ正式発表された。「小客車」(乗車定員が9人以下で車両総重量3500kg以下の乗用車)ナンバープレートの交付枠は、予告通りの15万枚に設定。うち、ガソリン・軽油車向けに9万枚、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などの「新エネルギー車」向けに6万枚を割り振る。いずれも前年と同水準に設定された。

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