2017/03/17 【経済・統計】 中国:自転車シェアリング競争激化、「ofo」は保証金不要サービス

 自転車シェアリング(レンタサイクル)市場の競争が中国で激化している。業界大手の「ofo」は16日、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)傘下で電子決済サービスを手がけるマ蟻金融服務集団(アント・フィナンシャル・サービス・グループ)と戦略提携すると正式発表。マ蟻金融が手がける信用算出サービス「芝麻信用(THIMA CREDIT)」を活用し、個人の社会信用スコアが650ポイント以上なら車両利用時の保証金差し入れを免除するシステムを新たに導入することを明らかにしている。北京晨報が17日付で伝えた。
 まず上海市を試行地として選定。全国に先駆けて、16日から99人民元(約1630円)の保証金を免除している。近く北京市でも、同じサービスを打ち出す計画だ。登録した携帯電話番号が「ofo」と「支付宝」(アリババ傘下の電子決済サービス)で一致した場合のみ、優遇が受けられる。
 上海を最初の試行地に選んだ理由に関し、一線都市(北京・上海・広州・深セン)のなかで経済と規範が際立った優位性をもつためと指摘。個人の信用度合いについても、一定レベル以上が保たれれている点を踏まえたものと説明した。
 同種のサービスを打ち出す2社目となる。すでに「永安行」はマ蟻金融と業務提携し、「芝麻信用」のスコアを利用する制度を設けた。600ポイント以上のレンタサイクル利用者に対し、保証金の払い込みを免除している。
 一方、上海市内では、15日から新たなレンタサイクル業者が市場に参入した。「永久」ブランドで自転車を生産する設立76年目の中路股フン有限公司(上海永久股フン有限公司から社名変更)は15日、「優拝単車」と連携してレンタサイクル市場に新参すると発表。向こう1年で車両10万〜20万台を投入する計画を明らかにした。
 すでに上海では、30社以上がレンタサイクル事業を展開。今年2月時点で車両総数は45万台に上る。各社の登録ユーザーは合算で450万人に達した。そろって全国トップの地位にある。自転車業界協会では、17年上半期に50万台を超えると予想。駐輪場不足の問題が深刻化するなか、間もなく飽和点を迎えるとみている。
 ビッグデータ解析を用いるとされる「芝麻信用」は、個人の社会信用スコアを350〜950ポイントの範囲で算出。基礎数値はクレジットカードのほか、「天猫(Tmall)」や「淘宝網(Taobao)」などアリババ系サイトの利用履歴から採取するという。さらには、「身分公開のスタンス」「個人間のつながり」「返済能力の多寡」「信用の推移」「行動様式」を判断要素にとり入れた。企業の信用調査も手がけている。

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