2017/04/20 【産業・企業】 BYDの「モノレール」5都市で着工、5年内に200カ所超へ

 新たな注力分野として参入したモノレール事業で、充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)がすでに国内5都市での建設に着手したことが分かった。同社が本社を構える深セン市のほか、広東省汕頭(スワトウ)、四川省広安、安徽省蚌埠(ホウフ)、吉林省吉林で建設を進めている。2018年には20都市へと拡大し、向こう3〜5年の期間をかけて200都市超まで導入エリアを広げていく計画だ。香港メディアが20日、王伝福・董事長の話として報じた。
 BYDは昨年10月、深セン市坪山新区の自社工場エリア内で、自主開発モノレールの試験運行を開始。BYDが独自開発した車両や蓄電システムなどを採用したもので、同社は今後、軌道交通事業を新たな事業の柱の一つへと育成していく考えだ。BYD開発のモノレールは、車体が軌道上にまたがる「跨座(こざ)式」で高架路線を採用。“空中を走る”ことから「雲軌」と名付けられた。BYDは5年前から研究開発に着手し、これまでに累計50億人民元(約790億円)を投入。「跨座式」モノレールの知的財産権を100%持つ企業は海外でも少なく、中国ではBYDが初となる。
 同じ軌道交通でも、地下鉄に比べて工費が5分の1、工期が3分の1という点が強み。王董事長によると、地下鉄は建設コストが高く、中小都市では負担しきれないという。中国政府が省エネ・環境政策に力を入れていることもあり、今後より多くの都市でモノレールが採用される見通し。
 二次電池メーカーとして発足した後、BYDは携帯端末の組立、自動車の生産に参入。小型ガソリン車のほか、PHVやEVを生産・開発する。09年5月にフォルクスワーゲン(VW)、10年3月にダイムラーと業務提携。ダイムラーとは、EV研究開発の折半出資会社を設立した。米著名投資家バフェット氏が戦略投資家に。09年に同氏の投資会社バークシャー・ハサウェイの子会社が出資し、株式9%を保有している。

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