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  ニュース     2020/03/30 18:59

中国:全人代前倒しの可能性も、一部地方が準備着手 無料記事

 「4月末〜5月初めにも開催予定」と伝わっていた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)について、前倒しの可能性が報じられている。新型コロナウイルス感染拡大のピークアウトを受けたもので、一部地方政府は「両会」出席の準備に着手しているという。ただ、李克強首相は26日の会議で無症状感染者の問題に言及するなど、感染の再拡大を防ぐ方針を表明。警戒を緩めない姿勢を強く示している。香港メディアが28日伝えた。
 報道によると、安徽省の政協委員会主席は25日に会議を開き、景気対策に関する企業の意見を聴取。「両会」出席に向けた準備に着手した。
 「両会」とは、例年3月に開かれる中国の一大政治イベント。うち全人代の会期は10日前後で、その年の政策運営や経済成長率などの目標を示す最重要会議だ。今年は3月5日に開幕予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期が決まっている。全人代の延期は極めて異例となる。
 なお、全人代の開幕初日には、首相が「政府活動報告」を読み上げ、その年の国内総生産(GDP)成長目標を公表するのが通例。新型コロナの影響で第1四半期(1〜3月)の景気急減速が見込まれる中、今年の目標は昨年の「6〜6.5%前後」から引き下げられるとの見方が優勢だ。今月20日時点の外電報道によると、政府は20年のGDP成長目標について、当初計画では「6%前後」とする予定だったが、政策顧問は「5〜5.5%」または「5%前後」に引き下げることを提案しているという。


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