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  ニュース     2019/12/09 18:59

テスラ中国現地生産「Model 3」、購入補助38.2万円獲得 無料記事

 テスラ(TSLA/NASDAQ)の中国現地生産車を購入する消費者は、中国政府の購入補助2万4700人民元(約38万2000円)が得られることが確定した。「Model 3」名称で発売される純電気自動車「TSL7000」は、工業和信息化部(工業情報化部)が発表した最新の「新エネルギー車応用推薦目録(2019年第11陣)」にリスト入りしたため。航続距離445kmと455kmの2種を用意し、それぞれの100km走行当たり電力消費量は12.40kWhと12.50kWhになる。テスラが6日に報告した内容として、北京日報などが伝えた。
 中国現地生産の運転アシスト機能付きアップグレード版「Model 3」は、小売価格が35万5800人民元からに設定されている。消費者の間からは、「海外輸入車との価格差が小さく、中国産テスラ車を購入する魅力は小さい」とする声が出ていた。今回は購入補助の支給が正式決定されたことで、需要の掘り起こしにつながる見込みという。10月末から予約受付を開始し、足もとで各地の体験ショールームに配置した。来年第1四半期の大量納品を計画する。
 工業情報化部は11月13日、「四輪車・二輪車・オート三輪車の許可生産企業リスト」にテスラ現地子会社「特斯拉(上海)有限公司」の社名を掲載した。テスラが中国の自動車生産免許を取得したことを意味する。
 テスラは上海市浦東新区臨港地区に自社初の海外巨大工場「Gigafactory 3」を着工。9月11日に完成した。第1期・第1段階の「A部分」に区分されたプレス・溶接・塗装・組立の各ラインを完成し、わずか10カ月で量産態勢を構築。「B部分」となる座席シート、動力システム、モーターの各生産ゾーンは2020年3月の完成を見込む。将来的にはバッテリーの生産も並行して手掛ける予定だ。
 現地生産はまだスタートしていないものの、すでに中国はテスラにとって最速成長マーケットへと躍進している。今年1〜9月の地域別売上高は、米国が前年同期比3.37%減の23億1800万米ドル(約2517億円)に落ち込む一方、中国は60.4%増の14億4500万米ドルに急拡大した。うち7〜9月期は6億6900万米ドルを売り上げて、本国の米国に続く第2市場へと成長している。以下、オランダ、ノルウェーの順。今年2月22日から「Model 3」輸入車の出荷を始めたことが中国の大幅増収につながったという。


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