レンタカー中国最大手の神州租車（CAR：699/HK）は3日午前10時14分（現地時間）、香港市場での株式売買を一時停止した。株価の急落を受けたもので、内部情報に関する説明公告を発表する方針としている。取引停止前の株価は、前日比54.4％安の1.96香港ドル。一時は72.1％安まで売り込まれる場面も見られた。
　瑞幸コーヒー（ラッキンコーヒー：LK/NASDAQ）の不正会計問題を受け、連想売りが広がっている格好。瑞幸コーヒー大株主兼董事長の陸正耀氏は、神州租車の主席も兼任する。また、瑞幸コーヒー創業者の銭治亜氏は、神州租車の副総裁をかつて務めていた。
　瑞幸コーヒーは2日、最高執行責任者（COO）と複数の部下による不正会計があったと報告した。売上高水増しやコスト改ざんが行われていたという。この発表を受け、2日の米株市場では同社株価が一時81.3％安の4.90米ドルと暴落。終値でも前日比75.6％安の6.40米ドルに落ち込んだ。
　監査中に指摘された問題を調査するため、瑞幸コーヒーの取締役会は特別委員会を設置。同委員会の内部調査により、2019年4〜6月期から10〜12月期の売上高が22億人民元（約335億円）水増しされていた事実が判明した。一部費用の水増しも行われていたという。調査は現在も継続中。COOらは停職処分を受けた。
　神州租車は中国本土でレンタカー業務を展開。短期レンタル、長期リースのほか、ファイナンスリースも手がける。国内の主要117都市に898カ所の直営店舗を設置。さらにフランチャイジーを通じ、189都市に239カ所のサービス拠点を置く。


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