新設する多層構造の住宅について、北京市当局は4階建て以上の場合にエレベータを設置するよう義務付けた。地上から最上階玄関までの垂直距離が9メートル以上の場合もまた、エレベータ設置を要求する。居住空間の充実にも取り組む姿勢だ。寝室や居間に関しては、床面から天井まで2.5メートル以上の垂直距離を確保するよう義務付ける。従来ルールと比較し、10センチメートル高められた。北京市政府がこのほど発表した「住宅設計規範」に明記されている。
　中国は1954年に「建築設計規範」を公布。5階建て以上（または地上から最上階玄関まで17メートル以上）の建築物にエレベータなどの昇降機を設置するべきと通知した。また、1987年の「住宅設計規範」では7階建て以上にエレベータ設置を要求したものの、大部分の都市では7階建てや8階建てだけでなく、9階建てや10階建ての高層住宅にも、昇降機が取り付けられてこなかった経緯がある。
　1999年の「住宅設計規範」では、7階建て以上（または地上から最上階玄関まで16メートル以上）建築物のエレベータ設置を改めて要求した。2005年以降は、エレベータが設置されない新規の7階建て建築構造物は消失。逆に4〜6階建ての住宅群にも、昇降機が取り付けられるようになった。